アニメ「ゆるキャン△ SEASON3」の放送が、2024年(具体的な時期はまだ未定)に決まったらしい。
これはうれしい
楽しみです。個人的に残念なこと
ただSEASON3からは、制作会社が「C-Station」から「エイトビット」に変更されるそうです。その関係でメインスタッフも一新され、キャラクターデザインも変わってしまうそうな。
個人的に、SEASON2までのキャラデザを担当していた佐々木睦美さんの絵がとても好きだったので、素朴に残念です。
公開されたSEASON3のキービジュアルを見てみると、思ったより悪くないのですが、どうしても違和感はあります。空気感は似てるのだけれど、やっぱり違うので。
まぁ実際のアニメ本編がはじまったら、徐々になじんでくるのかもしれません……が、今のところしっくりきていません(苦笑)
ちなみに僕は「絵が好みじゃないな」と感じると、急に見る気がなくなるタイプです。漫画でもアニメでも。そういう個人的な事情もあって心配です(苦笑)
なおSEASON3のキャラデザは「橋本尚典(はしもとなおふみ)さん」というアニメーターの方が担当するそうです。
アットウィキにあった情報によると、Production I.G出身で、高いスキルを持った堅実派のアニメーターさんであるとのこと。
Production I.G 新潟スタジオ出身。
フリーランス転身後は、 TROYCA、production IG、A-1 Picturesを中心に活躍する。2018年『はねバド!』でアクションアニメーターを担当して以降、『啄木鳥探偵處』ではメインアニメーターを務めるなど、ライデンフィルム作品への参加が増えてきている。近年は、作画監督としても積極的な姿勢を見せている。
堅実派アニメーターで、芝居・アクション・エフェクトなんでも熟せる技術力と、高いデッサン力に定評がある。
出典:アットウィキ(2023)「橋本尚典」作画@Wiki
人物の細やかな芝居付けと、ツメタメの効かせた立体的なアクション作画が特徴。
また、アニメ「進撃の巨人」のプロデューサーだった中武哲也さんも高評価をしていたので、アニメーターとしての実力はたしかなのでしょう。
ただキャラデザは初っぽい(?)ので、どうなることやら――。とにかく今は、ティーザー映像の公開を気長に待ちたいと思います。
単なるアニメ好きの素人が今のアニメ業界に思うこと
さて。ここからはちょっとしたよもやま話です。
昨今のアニメ作品は、今回の「ゆるキャン△」のように、スケジュールや予算の都合で制作会社が変わることもめずらしくありません。まぁそれ自体は仕方ないことだと思います。リソースは有限ですから。
ただそもそもとして今の日本アニメは、シンプルに「作品数が多すぎる」と思います。よく言われている話ですけどね。
そのせいか「一人のアニメーターにかかる負荷がやたらと高いわりに賃金は安い」という、それこそ介護業界と似たような状況になっています。もしかすると、介護業界よりひどいかもしれません。
実際、僕の友人にも現役のアニメーターがいるのですが、かなりの過密スケジュールかつ低単価で仕事をしています。
もちろん作品によってある程度の違いはあるみたいですし、また「原画」か「動画」の違いによっても変わるみたいですが、たとえば作画の場合、ほとんどの作品では「1枚あたり200〜250円」が相場だと聞きました。
それでも以前に比べたら単価は上がってるらしいので「昔はどれだけ安かったんだ?」と(苦笑)
新海誠監督の作品だけ「1枚1000円」だったらしいです。さすが……なのか?
アニメの数を減らしてほしい
あくまで素人の意見ですが「1クールあたりの作品数をいっそ半分以下に減らせばいいのに」と、勝手ながら思います。
そもそもエンタメコンテンツが供給過多の現代、視聴者からしてもすべての作品を観てる時間なんてまずないでしょう。
また円盤(DVDやBlu-ray)やグッズにしたって、ほとんどの人は「そんなにお金ないよ
」ってのが本音だと思います。今の一般的な日本人の懐事情だとなおさらです。つまり作品数が多すぎることで、作り手からしても、また視聴者からしても「リソースが分散しすぎている」ように思うのです。その結果、ハナからリソース不足で雑に作られてしまった作品も、少なからず生まれてしまっています。
ゆえに月並みですが、日本のアニメ業界に必要なのは「選択と集中」ではないかと。
アニメの数を減らし、リソースを集中させることで、ひとつひとつの作品のクオリティをもっと洗練させてほしい。少なくとも、笑えないレベルで作画崩壊しているような作品は、世に出さないでもらいたい。
いちアニメファンとしての素朴な本音です。
とはいえ「大人の事情」でそうもいかないのが現実なのでしょうけれど――。
「製作委員会方式」の闇
日本のアニメコンテンツが世界中から人気を集めている昨今、そこにはカネ目当ての有象無象が群がってきます。「彼ら」は「自分たちの利益のために」主導権を奪い合い、最終的な利益の大半も「彼ら」が持っていってしまいます。
一方で、下流にいる現場スタッフには、その利益がほとんど還元されません。結果、現場はいつまで経っても潤わない。
いわゆる「製作委員会方式」と呼ばれるやつの弊害ですね。
作品をつくる際、テレビ局や出版社、広告代理店やレコード会社など、国内外の「複数企業から」出資された資金を使って製作を行う方式のこと。なおアニメだけでなく、映画やテレビ、舞台作品でもこの手法はよく使われる。
なおこの話題については、アニメ業界にも詳しいオタキングこと岡田斗司夫氏の解説動画がおもしろいです。彼のYouTubeチャンネル内で、2016年ごろに解説していたものですね。
「なぜアニメの制作本数は増えているのに、アニメの現場は貧乏なのか?」というど真ん中のテーマで、「製作委員会方式が抱える問題」をわかりやすく話してくれています。興味があればご覧ください(時間は11:00~)。
この岡田さんの話を聞くと、べつにアニメ業界だけの話ではないと思いますが、日本の古びた慣習が(とくに現場ではたらく人たちにとって)いかに有害か、あらためてわかりますね。
あと、自分たちの利益しか考えない「カネだけ持った害虫
」とでも言うべき人は、どこの世界にもいるものだなぁと思いますまとめ
じつは「ゆるキャン△」のアニメも「製作委員会方式」で作られている作品です。
それゆえ、制作会社が変わってしまったのはちょっとイヤな流れだなと、個人的には思います。シリーズ途中で制作会社が変わったとたん「良作がクソアニメになった」なんてことも、たまにありますから。
どうかSEASON3でもこれまでのクオリティが保たれて、なんならこれまで以上のクオリティで、すばらしい作品になりますように——
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