Getty Imagesの「画像埋め込み」機能って、ブロガーも使えるのかなぁ?
そんな疑問を持ったことはありませんか?
かくいう僕は、最近ずっと気になっていました。というのも、つい先日この記事を書くにあたって「ミルナー選手本人の写真を使えたらなぁ」と思っていたからです。
こんなとき、世界のGetty Images(ゲッティイメージズ)が提供している「画像埋め込み」機能が使えたら最高ですよね。フォトストックサービスの中でもGetty Imagesは、国内外を問わず有名人の写真がとりわけ豊富ですから。
しかし、この機能には「商用利用NG」という絶対ルールがあります。そうなると、このブログでは使えるのでしょうか?もう気になって気になって夜も眠れません……(笑)😪
というわけで今日は「このブログは商用or非商用?結局Getty Imagesの『画像埋め込み』機能は使えるの?」というテーマでお話します。
- 個人でブログを運営していて、Getty Imagesに興味がある
- Getty Imagesの「画像埋め込み」機能は自分のブログでも使えるのかを知りたい
- 自分のブログが「商用」なのか「非商用」なのかをハッキリさせたい
Getty Imagesの「画像埋め込み」機能とは?
アメリカのGetty Imagesが、2014年から開始した無料サービスです。Getty Imagesがライセンス管理するデジタル写真コンテンツをWebサイトやブログ、SNSなどに「HTML」で埋め込むことで自由に利用できます。
僕は前からこのサービスの存在は知っていたのですが、いざ使うとなると「そもそも自分のブログで使っても大丈夫なのか?」がよくわかりませんでした。
冒頭でもお伝えしたように、このサービスが「商用利用NG」ということだけは認識していました。ただ「そもそもこのブログは商用なのか?」がイマイチ曖昧で、ハッキリしません。
多少なりとも広告が入っていれば、たとえ営利目的ではなくとも「商用利用NG」か?いや、調べた中には「画像を使って商品化するのはNGだけど、ブログに使うだけならOK」って書いてる人もいたなぁ……。いったいどっちなんだろう?
いろいろ調べてるうちに、だんだんよくわからなくなってきました😅
そこで「こうなったら運営元に聞いたほうが早いし確実だ!」と、直接Getty Imagesのサポートに問い合わせてみることに――。
利用条件をサポートに聞いてみた
さっそく僕は、次のような問い合わせ
を送りました。それから数日後、Getty Imagesのサポートからは、以下のような回答
が――。画像埋め込み機能はブログでのご利用方法自体が「報道用途(非商用)」でしたらご利用いただけます。 「報道用途(弊社では非商用目的と呼んでおります)」でご提供している素材のため、 それ以外の用途(商用用途)でご使用いただくことについては、 被写体や著作権者側から、許諾が得られておりません。 使用許諾が得られていない状態でお使いいただくと、被写体側からクレームが発生する恐れがあり、 その際のご対応はお客様側で全て行っていただくこととなります。
お客様のブログ内容が報道用途に該当されるかどうかの判断は弊社側では出来かねまして、 お客様のご判断と責任の下、埋め込み機能をお使いいただくようお願いいたします。
ふむふむ、なるほど。商用はNGで、非商用ならOK。使うなら自己責任で……って、
僕の質問に答えてくれて……ない!!
あなたが返信してくれた内容はとっくに知ってますねんサポートさん。僕が知りたかったのは
ってことやねん。なのに、肝心の質問はスルーされてるなぁ……なんで?
結局また同じことを聞くのも面倒だったので、これ以上は自分で調べることにしました(苦笑)
商用と非商用の違いとは?
——さて。今回の場合、要するに「商用と非商用の線引き」がハッキリすればよいわけです。ただ個人的に、前からこの線引きが曖昧でした。
「さて、どうするかなー」と考えた末にふと浮かんだのは「そういえば【JASRAC】はどう定義してるのだろう?」ということ。
あそこは著作権の管理をしてる団体としては(良くも悪くも)日本最大級ですからね。JASRACの定義を採用しておけば、おおよそどこでも通用するでしょう……たぶん。
――ってことで、さっそく調べてみました。
JASRACによる定義
幸いにもJASRACホームページ内には、明確に定義が書かれてありました
商用配信情報料または広告料等収入を得て行う配信、及び収入の有無にかかわらず営利を目的とする方が行う配信です。株式会社等が行う利用はすべて商用配信です。
例
- 有料配信
- 広告掲載など何らかの収入のあるWebサイトでの音楽利用
- 企業・個人事業主による音楽利用
出典:JASRAC「用語説明(インタラクティブ配信)」非商用配信
上の内容を整理してまとめると、次のようになります。
利用者 | 収入有 | 収入無 |
法人・個人事業主 | 商用 | 商用 |
個人・非営利団体等 | 商用 | 非商用 |
つまり「非商用」とは「個人もしくは非営利団体が行う”収入が一切ない”活動における利用」と定義できます。逆に言えば、それ以外はすべて「商用」と言えますね。
この定義を踏まえると、やはりこのブログは「商用」と判断できます。つまり「Getty Imagesの画像埋め込み機能も使えない」と考えたほうがよさそうです。
どうしても有名人の写真を使いたい場合は?
とはいえ「有名人の画像をどうしても使いたい」という場合もあるかもしれません。でも「権利の侵害」だけはしたくないですよね。そんなとき「100%安心・安全に」使える方法として考えられるのは——
タレントサブスクを利用する
これは、最近増えてきた月額制のサブスクサービスです。定額でタレント本人や写真素材をビジネスなどに活用できます。
当然ですが、サブスクの運営会社と芸能事務所が正式に契約しているサービスなので、利用者としてもあらゆる権利がクリアな状態で使えます。もちろん「利用規約の範囲内で」という制約はありますが。
あとは「そもそも使いたいタレントの素材がそのサービス内にあるのか?」という問題もありますね。
ただし、大半の利用料が「月額●十万円~」と高額で、基本的に法人向けのサービスです。一応、有名どころをいくつかご紹介しますが、運営会社も個人の利用はあまり想定していないように思います。
このほかだと、あとは「直接ご本人や事務所、カメラマンと交渉し、著作権や肖像権、パブリシティ権のすべてにおける了承を得る」しかないでしょう。というか、それができればベストですね。まぁハードルは相当に高いですが――。
一方それ以外では、大なり小なり何らかの権利侵害になるリスクがゼロではありません。そう考えると、個人が「あらゆる権利を”100%”侵害することなく」有名人の画像をブログなどで使うのは、実質的にムリだと考えるのが吉ですね。
まとめ
まず「商用」と「非商用」の判断は、JASRACの定義を採用しました。そしてその定義によると、このブログは「商用」なので「Getty Imagesの『画像埋め込み』機能は使えない」というのが結論でした。
まぁ厳密に言えば「使わないほうが賢明だ」と言ったほうがよいでしょうか。Getty Imageからは「あなたのメディアが商用かどうかは判断できないから、使うなら自己責任でお願いしますね」としか言われていないので。
もちろん僕はそこでリスクを負いたくないので、残念ですが使いません。
とはいえ、今回の記事を通して自分の中で「商用と非商用の線引き」がハッキリしたのはよかったです。これまでなんとなく曖昧なままだったので。
今後ほかのサービスで「商用・非商用」を判断するときも、基本的にJASRACの定義を採用していくつもりです。参考になれば幸いです。
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